不用意なコメントをしてしまったのかもしれない。
先日、ある方としみじみ話しをしていたのですが、なぜ仕訳に中国への円借款やODAがあがらないのでしょうか?年間数千億、累計で6兆円を超える金額になっていると聞いています。
池田信夫 blog : 民主党の意図せざる革命
ご指摘をいただいた。
円借款については去年のオリンピックを以て終了したのは大きく報道されましたからご存知でしょう。また無償資金協力については日本への留学生などへの奨学金に当てるための5億円余りが2009年度のODAの全てです
「円借款やODA」という言い方は日本政府的には間違いです。日本政府のODAのうち「有償資金協力」部分がいわゆる「円借款」です。
日本が有償無償で1979年の開始以来中国に与えたODA総額は3兆5千億円ほどで、そのうち3兆円余りは有償、つまり円借款で日本に返済されます。
調べてみた。
wikipediaの政府開発援助(ODA)から関連の部分を引用させていただく。
- 「去年のオリンピックを以て終了」
中国の経済急速発展、東シナ海ガス田での採掘、日本のEEZでの無断海洋調査、日本に対する領海侵犯や、繰り返される反日デモ、アフリカ地域での資源の囲い込みなどが理由で、日本国民の対中ODAに対する反対意見が強まってきたため、日本政府は、中国へのODAに関しては有償資金協力(円借款)と無償資金協力に限り、2008年度の援助を最後に打ち切ることを明らかにしている。
しかし、日本政府は、日本国民向けには対中ODAを削減すると表明する一方で、かわりにアジア開発銀行を経由した対中援助を増加させることで日本の対中ODAを強力に補完させる方針を打ち出している。アジア開発銀行を経由した対中援助は1986年から2007年までの間に2兆3000億円が行われてきたが、さらに2008年から2011年までの間にその金額を増加させた5000億円の資金援助が決定している。[6]
政府開発援助 - Wikipedia
日本が2国間援助の累積総額で一番援助している国は中国であり、その額は2007年度末までで、円借款:約3兆2079億円、無償資金協力:約1472億円、技術協力:約1505億円である[2]。2007年度までに日本は中国に多国間援助と合わせて約6兆円のODAを行っていることになる。このような日本のODAに対して、中国の要人は感謝の意を表している。
政府開発援助 - Wikipedia
こうした状況を受け、外務省は2008年8月、2009年度予算の概算要求で、前年度比13.6%増のODA予算を求める方針を固めた。また、政府は同年10月、インドと過去最大となる45億ドルの円借款供与で合意に達した。
中国から見た日本のODA、「世界の人々は日本の努力知らない」 2009/01/15(木) 08:13:07 [サーチナ]

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■追記
この話はタリバンの話であって、中国の話ではない。
別の言い方をすれば、現カルザイ大統領の政権の根幹から組織化されている汚職の構造が改善されないかぎり、民主党案の民生支援金は武装勢力に行き渡ることになり、当初の目的とは逆の結果になる。
民主党によるアフガン民生支援金問題、補遺: 極東ブログ
ちなみに、「希望の国のエクソダス」では「ナマムギ」と後で呼ばれるようになる日本人の中学生がパシュトゥーンにくわったことが明らかになったことが「革命」の引き金となる。小説がかかれたのは2000年以前。カルザイ大統領が脚光を浴び始めたのは、01年以降。いいカンしている、村上龍。

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