田母神俊雄さんの「自らの身を顧みず」を読み終わり、その真情に触れたように感じた。
- 作者: 田母神俊雄
- 出版社/メーカー: ワック
- 発売日: 2008/12
- メディア: 単行本
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当初思っていたよりも、田母神さんという人は将官としてはるかに国防を考えて来た人なのだというのは、発見であった。アジア諸国の将官とのやりとりはもとより、米国との関係すらも一旦は疑ったうえで、いかに国防に命をかけられる人材を育成するか、指導するかということに身と心をさいて来た第一線の方だ。米国の核兵器を共同管理する、ニュークリア・シェアリングが欧州では普通に行われているというのは知らなかった。
日米共同核保有論
最近、一部では核兵器シェアリング(Nuclear Sharing)はどうかという意見もある。アメリカがNATO加盟国(ドイツ、オランダ、イタリア、ベルギー)に提供する核武装オプションである。平時はアメリカ軍が核兵器を保持・管理しつつ相手国と核兵器の使用と管理の訓練を行う。戦時になったとき、アメリカ軍が相手国に核兵器を提供し、相手国は核武装する。
日本の核武装論 - Wikipedia
自分の国の歴史に自信をもてない人物が国防の仕事についていて本気で国を守れるだろうか?あなたは自分の習ってきた歴史観のもとで国のために死ねるか?歴史の認識は、国防の第一線の士気そのものを左右することは言をまたない。
それにしても、考えてみれば村山談話を発表してから社会党はつぶれた。日本人の国防意識は、案外深いものがある。この人は日本の国を本気でまもる政治家かどうかというセンスは持っているのではないだろうか?今回、麻生内閣支持率が急激に落ちたのも国民を本気まもる気概を持った人をあまりにもおそろかな扱いをしたからではないだろか?案外田母神さんの件は自民党に本気で国民を守る意識があるのかどうかの本気さが試されているのかもしれない。
それにしても、将官のままでいればここまで大胆な発言はできなかったであろうに、野に放してしまったがためにこれからがとんでもないことになる可能性がある。それは、戦前の水野広徳氏の「次の一戦」以降の展開を思い出すに背筋が寒い。
■参照リンク
どこを読んだら解任されることになるのか判らない、
田母神俊雄氏の「自らの身は顧みず」を読んで: 龍実霞の日々是好日
至極全うな内容でした。