HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

金融危機は会計基準から乗り切るべき

先日、池田信夫先生から質問のお返事をいただいた。

「HPO:機密日誌」から「CDSの想定元本は55兆ドルもあるのに、損失は2兆ドル程度ですむのか」というTBが来ましたが、想定元本というのはあくまでも想定で、実際に動いた金ではありません。

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当たり前のことだが、企業側から見れば会計的にどうしょりをする、キャッシュは足りるのかということにつきると改めて思った。危機だ、危機だといっても、有価証券の評価をどう会計上評価するかのルールによって見えてくる世界は変わる。あちこちでいわれていることだが、CDSの話にしたって簿価に載っている契約上でやりとりした金額がすべてで、トリガーがひかれていない限りそれ以上の評価損はでない。チャプター11とかいって契約の履行がこれ以上できないと手を挙げた時だった、繰り返すがトリガーがひかれていない限り、契約を解消するのにこの簿価に数十倍する元本金額を払えということにはならない。

今日の株安を見ているとこのトリガーに手がかかってるんじゃないかと疑いたくなる。つまりはアメリカの企業群とその社員さんたちは自分で自分のロシアンルーレットのピストルに手をかけているのではないかと。

こうした米国の惨状や、欧州の実態を見て、よぉーく考えれば、日本人はいかにこのピンチをチャンスに変えればよいか考えるだけですくわれることがわかる。必要なのは、成長のための条件整備は会計基準を日本らしいものに変えるだけでしょ。

ジェファーソン大統領の200年前の言葉をかみしめるべき。

"If the American people ever allow private banks to control the issuance of their currency, first by inflation and then by deflation, the banks and corporations that will grow up around them will deprive the people of all their property until their children will wake up homeless on the continent their fathers conquered."

by Thomas Jefferson

(拙訳)

もし米国人が民間の銀行に、一度でも米国の通貨の発行を許せば、最初はインフレーションによって、次にはデフレーションによって、通貨によって肥え太る銀行家と企業家たちは、国民のすべての財産をはぎとり、国民の子どもたちは、建国の父たちが征服した大陸の上で、目が覚めるとホームレスになっていることだろう。

■併せて読みたい

いやいや、さすが!おっしゃるとおり。

■あたりまえのことを書いてしまっただけなんだね

ということで、

日米欧が一斉に、金融機関や企業が保有する債券や証券化商品などの金融商品を時価で評価する時価会計の適用を一部凍結する方向で動き出した。日本は民間の企業会計基準委員会(ASBJ)が16日、時価評価の対象外になる範囲を拡大するなど会計基準を見直す検討を始めた。市場の混乱を受けて時価会計凍結を検討する米国や、見直し策を打ち出した欧州に追随する。世界的な金融危機を封じ込めるため緊急措置に踏み切る。

 日本の会計基準を作るASBJは16日の会合で「金融商品に関する会計基準」の見直しで一致した。年内にも改正案をまとめる見通し。これを受け、金融庁金融商品取引法の関係政省令で最終決定する。適用時期は未定だが2009年3月期から適用する可能性がある。 (07:00)

日本経済新聞

id:it1127さん、ありがとうございます。

これはとてもわかりやすい。

■英語版の方がはるかにわかりやすい

と言ってみる。

A credit default swap (CDS) is a swap contract in which a buyer makes a series of payments to a seller and, in exchange, receives the right to a payoff if a credit instrument goes into default or on the occurrence of a specified credit event, for example bankruptcy or restructuring. The associated instrument does not need to be associated with the buyer or the seller of this contract.[1]

http://en.wikipedia.org/wiki/Credit_default_swap:tile


(拙訳)

CDSとは、スワップ契約のひとつである。CDS契約において、信用手段(credit instrument、消費賃貸借契約?)がデフォルト(債務不履行)に陥ったり、破産やリストラといった特定の債権債務上のことがらが生じた場合に、CDSの買い手が一連の支払いを売り手にすることと引き換えにペイオフ(payoff)の権利を受ける。結びつけられた信用手段は、必ずしも売り手、買い手との関係があるわけでない。

いや、やっぱりわかんない?