HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

男は女を、女は男を信頼できるか?

眠いので手短に。結論から言えば、男は言ったことを守るのが信頼だと想っているが、女はすべてを差し出すことが「アイシテイル」ことの証だと想っている。よって、永遠に信頼し合えない。

そもそも、女性である塩野七生さんからして、女は外形的には信じられない、必ず裏切るものだと書いている。すべてを差し出したしぶいしぶい男を、女が裏切る物語だ。

でも、ほんとうに愛と尊敬と(たぶん)セックスの三位一体によって祝福されている仲の良いカップルも存在する。ときどきお目にかかる。三位一体が成立しているのはなぜか?女が、男にすべて差し出させるのではなく、自分がすべてを差し出す覚悟を持っているからだ。女の側ががまんする、節制することでしか三位一体の仲の良いカップルは存在しえない。男女関係において、男は女の従属変数にしかすぎない。

一時的には、男と女が一緒にいれば信頼しあえるような錯覚はできる。だが、長期にわたっては必ず破綻する。

情事の終り (新潮文庫)

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ちなみに、男同士の関係は、線形方程式で、男1、男2、男3が独立変数。男と女の関係は、非線形方程式で、しかも女1が独立変数のすべてだ。女2も、男1も入りこめない。

聖少女 (新潮文庫)

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かくして、愛と尊敬とセックスの聖なる三位一体が、憎悪と軽蔑と嫌悪の俗の三位一体に変化してしまう。かなしいことだ、実に悲しいことだ。