政府の東日本大震災五周年追悼式をテレビで拝見した。大変、印象深いものであった。
安倍首相が「政府一丸となって、災害に強い、強靭な国づくりを進めていく」と宣言されていた。そもそも、東京都の防災の問題はなかなか大きな問題だと認識されている。
Newton (ニュートン) 臨時増刊 首都直下型震度7 大震災予測 2012年 10月号 [雑誌]
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都内の密集した市街地、地下鉄などはかなりの大災害が起こりうる状況にある。昔から、なぜ地下鉄の駅がそのまま階段を下に降りるのか不思議でならなかった。「東京ゼロメートル地帯」という都内の相当な区域が海面とほぼ同じ高さであるなら、階段をせめて1m程度上ってから降りる構造でないと、増水したときに地下鉄の駅は水に沈む。
あるいは、まだ昭和55年の新耐震を満たしていない建物が密集している区域も数多い。防火の問題を含めて、かなり根深い。耐震偽装の建物が一時恐怖を持って語られた。あるいは、この度は杭の支持層到達の問題で建物の建てかえが要求されている。しかし、それらよりははるかに耐震性に問題のある何百万という住戸が都内でそのままにされている。
ちなみに、本書の防災マップでさすがに千代田区はほぼ全域オールグリーンの表示だった。建て替えが進んでいること、皇居というたぐいまれな広場が存在していることは大きい。
高齢化で疲弊している日本で、東京がつぶれれば、日本がつぶれる。建築バイアスまるだしで言えば、一日も早い東京の「強靭化」こそが最重要課題ではないかと私は考えている。東京がつぶれれば東日本の復興もなくなる。
震災で亡くなられた方の魂のやすらかならんこと、被害を受けた全ての方が一日も早く通常の生活にもどられることを心からお祈り申し上げる。