大型本は重くてなかなか持ち歩けないので、文庫版を買った。「続」をPDF化したいと思いながら、果たせていない。
- 作者: 和辻哲郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1992/11/16
- メディア: 文庫
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白鳳天平時代における仏教受容を中心とした最初の数編では、津田左右吉博士の主張への対抗をかなり色濃くだしている。大正15年に初版が出て、文庫本は昭和15年の「改訂版序」が着いている。「津田事件」の後だ。
津田事件
津田左右吉 - Wikipedia
1939年(昭和14年)に津田が『日本書紀』に於ける聖徳太子関連記述についてその実在性を含めて批判的に考察したことについて、蓑田胸喜・三井甲之らが津田に「日本精神東洋文化抹殺論に帰着する悪魔的虚無主義の無比凶悪思想家」として不敬罪にあたるとして攻撃した。
日本文化、日本の歴史をいかに語るかは難しい問題があるとつくづく感じる。