「TOKYO WAR」をようやく読了した。この物語は、私の言葉で言えば、「負け犬の遠吠え」だ。
TOKYO WAR MOBILE POLICE PATLABOR
- 作者: 押井守
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2005/06/30
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 37回
- この商品を含むブログ (63件) を見る
「ダークナイト・ライジング」が「パトレイバー2」のもじりだとすれば、まさに「いつわりの平和」を描いたことだと改めて想う。
88年に開始されたこのシリーズは、98年からの数年間を描いている。この小説の設定は、1945年の敗戦から約60年、2002年の設定で描かれている。いつのまにか、物語のそのまた未来に私たちは生きている。しかし、偽りの平和、負け犬のままの平和は変わっていない。
米軍にいまだに占領されたまま、その事実に顔を向けようとすらしない。自国の領土すら守る能力も、守る意思さえも持たない。こんな偽りの平和がいつまでも続くとは思えない。本編の柘植ではないが、日本国民よ目覚めよと言いたくなる気持ちはわかる。
ちなみに、隅田川の橋を船上から見たことがある。