HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

「原因を追わず、善後を図る」

今日は、一にち某会員組織のセミナーに参加していた。正直、仕事がたまっていて途中エスケープも考えていた。参加したらおもわずはまってしまった。

私は、これまで「理念」のレベルで社員と社長が想いをひとつにしていれば、それで十分だと考えていた。思想信条のレベルでは多様性があっていいし、組織に対する忠誠心は最低限でよいと。ただ「理念」に忠実であればよいと。

先日の多くの経営者の集まる大勉強会で立派な経営者の方々の体験発表に接し、心のレベルまでひとつになったときに、いかに組織が力を発揮できるかをつくづく実感した。社長は社員の幸せをこころから祈り、社員の幸せのために行動する。社員の側も組織の理念を理解し、気持ちや心のレベルから理念にそった行動をする。組織に批判、反抗する兵隊根性がない会社がありうるのだと、その時初めて知った。

結局、組織に関する知識も、お客様に関する情報も、経営者より社員の方が圧倒的に持っている。社長にあがってくる報告などたかがしれている。仮に、会社のすべてを知ったからといって前線の社員よりましな判断ができるわけではない。社長にあるのは、ただ、この組織に対して責任を取るという覚悟と、理念と心をひとつにする姿勢だけだ。

自分が率先努力して、その結果は社員のみなさんに取ってもらうという、低く謙虚な心で臨む経営こそが理念を超えて一体になった会社への第一歩なのだろう。なにかことがおこったら、その原因を他人に求めるのではなく、ただただ自分が反省し、結果がよくなるように行動する。それだけだ。いわば、家風だな。

「親孝行しなさい、私のためではなく、あなたが人生を学ぶために親孝行してください」と、母は言った。昨日は、あらためて母の言葉が私を動かしていることを感じた。愛なんだなって、親の子に対する想いが会社という組織すらも動かしているのだと実感した。

感謝して、感謝して、感謝して、いまを革新する行動をしていきたい。