リアルの世界はもとより、童話でも、神話でも、おとぎ話でも、うわさ話でも、結局は男と女がカップルになっている。
アニマとアニムス、右と左、陰と陽、すべてのものは対になっている。気のせいか、すずめまでカップルで群れていた。深層意識のレベルから、世間においては一人だと据わりの悪い想いをするものだ。
世間ですわりがわるければ、世間を出るしかないと。出世間はどうとか、夏目漱石が言っていたなぁ。
二十世紀に睡眠が必要ならば、二十世紀にこの出世間的の詩味は大切である。(中略)もちろん人間の一分子だから、いくら好きでも、非人情はそう長く続く訳には行かぬ。
夏目漱石 草枕
もっとも、小池龍之介さんにかかると愛とか恋は、絶頂をすぎてすこし飽きてきたところで、新たに発見できる目の前のものごとにひたすら集中できる心境になることが極意なのだそうだ。やはり、世間の基本はカップルでも、その先があるのかなとは思う。
- 作者: 小池龍之介
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