「モチベーション3.0」は、本来の人の力を発揮するには、すばらしい参考書となる。
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
- 作者: ダニエル・ピンク,大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/07/07
- メディア: ハードカバー
- 購入: 101人 クリック: 5,453回
- この商品を含むブログ (157件) を見る
本書の要約は、著者自身がしている。Twitter向けの要約を転記させていただこう。
アメとムチは前世紀の遺物。<モチベーション3.0>によると、二一世紀の職場では、<自律性>、<マスタリー><目的>へとアップグレードが必要。
モチベーション2.0な金銭的な報酬の効果はたとえばこうなる。
金銭的報酬を約束した場合と、コカインやニコチン、アンフェタミンを摂取した場合では、人間の脳を観察すると、気味が悪いほどそっくりな反応を見せるということだ。
ギャンブルにはまる人々も、モチベーション2.0の罠だといえる。ギャンブルであたったときの脳内物質の分泌は、麻薬と同じ。つまりは、ギャンブルの中毒性は人の根っからのものを悪用しているといえる。
ダニエル・ピンクはこの危険性を「アメとムチの致命的な7つの欠点」としてまとめている。
1.内発的動機づけを失わせる。
2.かえって成果が上がらなくなる。
3.創造性を蝕む
4.好ましい言動への意欲を失わせる。
5.ごまかしや近道、倫理に反する行為を助長する。
6.依存性がある。
7.短絡的思考を助長する。
これに対して、モチベーション3.0はずっと内的な動機に基づいている。いわば禅僧のようにストイックだ。
モチベーション3.0の重要な要素である、目的をもった日々の努力の継続をマスタリーという。同じく、ダニエル・ピンクは、「マスタリーは心の持ち方次第である」といっている。
もっといえば、最終的な完成には、漸近線的に近似していくが、どこまでも完成はないという。それでも、成長しつづけると思えば、自発的に難しい課題にチャレンジするし、内的な意欲をどこまでも高めていけるだろう。しかし、自分がこれ以上成長しないといった時点で、あとはどう難しい課題を回避し、チートでチープな戦略で自分の人生をうめつくそうとするだろう。もったいない!
自分の成長に限界を決めない生き方を極めると、きっと、仕事が遊びでなにが悪い?、となる。子どもこころで仕事に望むのが、マスタリーの道であり、創造性の発揮なのだとつくづく。
ほかにも様々なポイントがある。おいおいフォローしていきたい。