HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

政治と商売のバランス

ツイッターでつぶやいているうちにすっかりエントリーを書いた気になっていた。いかんいかん。

やっぱり、商売なのだなと最近つくづく思う。いや、私の仕事は商売をマネジメントすることなのだと。

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

昨日、ヒストリーチャンネル毛沢東の特集番組を見た。

毛沢東の誕生から死後まで、そして人として一定の距離を置けるようになった中国の現状まで、珍しい映像を交えその生涯を伝える。
◆建国 そして 大躍進
国民党に勝利後から、社会主義国家建設に進み始めた毛沢東大躍進運動を、毛沢東の秘書らの証言、当時毛沢東と交流があったアメリカ人共産主義シドニー・リッテンバーグ、反右派闘争の珍しい映像などを交えながら伝える。

http://www.historychannel.co.jp/cgi-bin/time_t/epg370_content.cgi?date=20091009&time=200000

戦後史で空白になりがちな部分だ。しかし、大躍進とそれに続く文革で数十万単位で人が死に、国土が荒廃した。「ワイルド・スワン」の世界だ。

文革は、私が生まれたころの話だ。いま、経済的な繁栄をしている中国と、文革当時の中国と、国土も、人も当時と基本的には変わらない。変わったのは、自由が与えられたこと、そして、企業家が生まれたことだ。

数年前に北京に行ったときに、空港の売店の本のコーナーをのぞいた。横積みになっている本や、デモ再生されているDVDに「老板」という文字が読み取れた。通訳の方に聞いたら、「老板」とは「ボス」という意味であり、中国ではリーダーシップ、マネジメントがおおはやりなのだと言っていた。

最近、聞いた話では、稲盛和夫京セラ名誉会長のご著書が中国で爆発的に売れていて、講演依頼が後を絶たないそうだ。

生き方―人間として一番大切なこと

生き方―人間として一番大切なこと

政治から与えられた自由も垣間見た。番組の中で毛沢東中南海の赤い塀の中から出れなくなってしまったという話をしてた。訪問先の方が、二次会だったか、三次会だったかに、中南海に面したオープン・バーに連れて行ってくださった。考えてみれば、中国最後の皇帝というべき毛沢東の家に招かれたようなものだ。誰でもが、中南海にいけるというのも、自由であり、商売がすみずみまでいきわたっているということだ。

日本ももうだめだという論しかないが、商売のやり方はいくらでもあると心底信じる。


■参考

もうおっしゃるとおり!

「役所を中心にした武士道型の秩序ではなく、堂島の米市場で日本が世界で初めて実現した商人道による秩序維持のメカニズムに学んだほうがいい」大賛成!