「キューブラー・ロス」と彼は電話口で言った。「知ってるよね?」との彼の問いに、生返事をしてしまった。後悔した。電話が終わってすぐ、アマゾンでエリザベス・キューブラー=ロスの著作を2冊頼んだ。
翌日の朝、私の職場の朝礼で司会に立った女性がとつとつと語った。
「私たちは生まれてくる前に、自分の人生がどうなるかを決めているのだそうです。そして、その人生のシナリオに従って、敵になる人、味方になる人、親になってくれる人を決めて、役割を果てしてくれるようにお願いしてから、生まれてくるのだと聞きました。」
私の職場は、ごく普通の職場だ。スピリチュアルとか、宗教的な話しなどほとんど話題にされない。今日のこの女性の話しは非常に例外的であった。それだけに、とても印象に残った。
朝礼の後、しばらく仕事をして、自分の机に戻ってきた。スタッフがアマゾンの封筒を持ってきた。開けてみると、キューブラー=ロスの本が二冊入っていた。「人生は廻る輪のように」と「死の瞬間」だ。
- 作者: エリザベスキューブラー・ロス,Elisabeth K¨ubler‐Ross,上野圭一
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2003/06
- メディア: 文庫
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- 作者: エリザベスキューブラー・ロス,Elisabeth K¨ubler‐Ross,鈴木晶
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2001/01
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自伝である「輪」を手にとって、ページを開いた。こう書いてあった。
「霊や天使は人間の生から死への移行に手を貸し、生まれる前に両親選びを助けてくれているのだ」。
これはまさについさっき朝礼で聞いた言葉と同じだ。それから、時間のある限り、この本を読み、今朝読み終えた。いままさに私が読むべき本であった。
不思議な偶然は確かにある。
たとえば身近なところでは、私に地元の大切を教えてくれた恩のある方が病気で倒れた。たぶん、キューブラー=ロスの晩年にわずらったのと同じ病気だ。しかし、本書はかなり重度に進行したあとに書かれた。半身不随でも、著作を書くことは可能だということの証明である。この方の回復を願ってやまない。
数日前に、お不動さまの御護摩にあがった。人に感謝し、人の幸せを祈ることこそが、自分をもっとも開いた状態にしてくれるのだと感じた。雑念がなく、透明な状態においておくと不思議に問題の糸口が見えてくる。ここのところの私は自分のことにかかわずらうばかりであった。キューブラー=ロスは、はっきりと語っていた。
「いのちの唯一の目的は成長することにある。究極の学びは、無条件に愛し、愛される方法をみにつけることにある。」
■さすがDainさん
なんとなくキューブラー=ロスのDainさんの感想を知りたい。
図書館は現代のアジール、老若男女を問わない駆け込み寺なんだ。
死にたくなったら図書館に行け: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる