つくづく西岡常一さんの体験が証明している。
- 作者: 西岡常一,青山茂
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2003/04
- メディア: 単行本
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法隆寺の改修を始め数々の偉業をなした「あの」常岡棟梁ですら、昭和20年代には長靴をうらなければならない破目に陥ったのだそうだ。曲がりなりにも家業を継いだ私としては、四代目になるべきであった西岡棟梁の息子さんたちが仕事を継ぐことを目指すことさえしなかった事情もわかる気がする。
そもそも大工という仕事は、ありとあらゆる政治家と同じで儲けるためにやる仕事ではないのだろう。それが開発至上主義の中で建築土木の仕事が形を変えた補助金として運用され、ゆがみにゆがんで来てしまったのが戦後の時代なのではなかろうか?
考え込んでいる。
いや、そうはいってもやけくそで考えてるとか、儲からないとか言っているのではない。いまの風潮だと儲からない仕事はしない、利益のあがらないことはしないというのが常識になっているのだが、そうではない仕事というのはあるのではないだろうか?どんな仕事にもそれはそれなりに醍醐味というものがある。西岡棟梁もその醍醐味を十分に知り尽くしたからこそ、晩年にこそ世間から注目されたかもしれないが営々と自分の仕事を続けてこられたわけだ。
「ばかになれ」とよく人から言われたりするのだが、仕事に対してばかになることがほんとうに大事なのだなと改めて感じる昨今ではある。
とかいっていたらはてなが京都へ!
今後のはてなの長期的な成長を考えた上で、ものづくりに集中するためには創業の地である京都が最適であると考えました。
【プレスリリース】株式会社はてな、本社を京都に移転、ものづくりの拠点を結集 - 会社情報:プレスリリース - 機能変更、お知らせなど
そうそう、こういう感じなんだよね。IT関連だから上場したらあがりでおわり、キャッシュが手元にいっぱいならはらいっぱいってのじゃない形の仕事というのはある。
どうもこのエントリーのタイトルが悪いからねじけた感じになってしまうのだと気づいた。そっから変えようっと。