珍しく宋文洲氏のメルマガをまじめに読んでしまった。題して、「なぜ成功した人に離婚が多いか」。多くの人は凡人と凡人で好き合って結婚する。半分以上のカップルは、恋愛感情が冷めてしまってもお互いをそれなりに認め合い、結婚生活を続ける。しかし、その中で夫か妻が成功してしまうと事情が変わる。周りのその人を見る目が変るからだ。
ところが、成功した彼や彼女が家に戻ると別世界が待っています。成功の事実を知っていても凡人の彼や彼女を知っている相手にとって、成功以外は何一つ変わっていないのです。相変わらず排泄し、体の欠点を晒し出し、些細なことでイライラする凡人の姿です。成功するまでの彼や彼女を支えた自負(本当は普通にしてきただけの場合が殆どですが)と、彼や彼女を見付けた自慢が混ざり合って、凡人以下に見える相手にはとても尊敬や羨望もできません。
なぜ成功した人に離婚が多いか: 宋文洲のメルマガの読者広場
離婚経験者である私には反論のしようもない。この文章の冒頭には、「成功すれば傲慢になるからです。結婚相手の恩義を忘れるからです」とある。誠に自分に反省すべき言葉だ。
そんなことを想いながら、たまたま「逆襲のシャア」をAmazonビデオでみた。この前勢いでプライム会員になってしまったので、実質無料で「逆襲のシャア」!
宋文洲氏の指摘の通り、権力を握るとこれまでとつきあう女(男、以下自分の性に応じて読み替えてください)が変わってくる。シャアのように女を利用する男も出る。ナナイ、クエスとそれぞれ深さは違うが、仕事の上での部下を自分の女として使うパターン。もともとナナイは、心からシャアを尊敬していたに違いない。その尊敬を愛に変えるのはそんなに難しいことではない。シャアは、ある意味母親のやさしさを知らない。高貴な出自であり、あふれるほどの才能、リーダーシップがあるにも関わらず女を利用価値でしか愛せない。有名な「ララァ=スンは私の母になってくれるかも知れなかった女性だ」という台詞の裏には、母のやさしさを知らないシャアの悲しい生い立ちがある。ララァだけは、自分のすべてを受け止めらてくれたと、シャアは最期まで想っていたに違いない。ともあれ、異性からの愛を仕事に利用するということは決して褒められた行為とは言えない。
他にも、新たに達した同等のレベルの女性とつきあうという道もある。アムロとチェーンとの関係がこれだ。これも一時的にはうまくいくかもしれなが、それぞれ立場があるため永い目ではパートナーの関係を保つのが難しい。チェーンが生き延びれたとしても、10年後まで二人の関係は続けることができたか?他にもケーラとアストナージ、ミライとブライトなど、様々な男女関係が「逆襲のシャア」では描かれる。
ちなみに、前回見たときはまったく印象が違った。名作というのは、見直す度にその時点での自分の在り方に応じて、意味をくみ取れる作品でもあるかもしれない。
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