身近であった話し。ある奥さんが病気を患ったご主人に、「あなたが死んだら私は生きていけないわ。保険にはいってね」とせがんだ。ご主人はさっそく「ほら、これが保険証券だ」と保険に入って奥さんに渡した。数年が経ち本当にご主人が亡くなってしまった。さっそく、保険証券を取り出して保険会社に電話した奥さんは悲嘆にくれた。なぜなら、その保険は交通事故で死亡した時にだけ、保険金が支払われる保険だと言われたから。「お父さんは、私をからかっていたのかしら」と奥さんは数日悲嘆にくれた。
とはいえ、資産の相続にかからなければいけないので、銀行に残高証明を取りに行った。銀行で残高証明を渡された時、「ご主人の保険証券はありますか?」と聞かれた。悲嘆にくれていた奥さんは憤慨しながら、これまでの経緯を話した。「いえ、その保険とは違います。病気であったご主人は通常の保険は入れないので、貯蓄性の高い保険に入っておられました。貯蓄性の保険でも、生命保険は生命保険です。相続税の控除の対象となります。よくよくご主人様は奥様のこれからを考えていらしたのですね」と。
さっそく、くだんの保険会社に電話すると親切に対応してくれて、短期日で奥さんの口座に保険金が振り込まれた。資産の相続するにも登録免許税やら、その間の経費だといろいろかかる。多すぎず、少なすぎない保険で奥さんは大変助かった。そして、言った。「私はお父さんに愛されていたんだって、実感できた。愛は保険では買えないけど、お父さんは愛を保険で伝えてくれたのね」と。