HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

「腰抜け愛国談義」

風立ちぬ」を完璧な作品だと想う人は読むべき本。

半藤さんがボート部出身なのがいい。宮崎監督は「風立ちぬ」で水運がまだ盛んであった昭和を見事に描いている。半藤さんはまさにその時代を、水辺で見ていた。

タイトルはこれからの日本の立ち位置。なんでもかんでも世界一、世界一流でなくとも、ちょっと腰抜けくらいの立ち位置でいいだろうという意味。私は賛成しかねる部分もる。日本古来の植生が失われているという話しも出てきたが、日本人の生命力にこれからの未来はかかっているのだろう。よい意味でなるようになると想っている。

漱石の話、映画の話し、半藤さん好みの軍艦、宮崎監督好みの戦闘機などなど、薄い本なのに中身は濃い。