家族とディズニーシーへ行ってきた。タワー・オブ・テラーの内部ツアーや、ビッグバンドビートのクリスマスバージョン、カラー・オブ・クリスマスのクリスマスツリーなど、話題にことかかない「旅」だった。
私の中で、一番新たな発見があったのは、ファンタズミックだった。
東京ディズニーランド、東京ディズニーシー、東京ディズニーリゾート・オフィシャルウェブサイト
前半の美しいイマジネーションの世界から、「鏡」が出てきた途端にイマジネーションが暴走を始める。そして、暴走したイマジネーションは「悪」を召還してしまう。これは、私たちの日常を実にリアルに表しているように感じる。過去から未来へ流れる時間の中で、いまの私が働かせることの出来るイマジネーションは生活を豊かにし、夢を実現する力を与えてくれる。しかし、この素晴らしいはずのイマジネーションが己の内(鏡の中)に向かってだけ暴走を始めると、人は悪に至りかねない。なぜなら、人の悪は人の内から生じるから。
あるいはたとえばネットの使い方ひとつにしても、これを社会に向かって自分を開くために使うのか、自分の興味のあるものに「淫する」ために使うのかで大きくその存在価値は違う。意識の向きによって世界がどう変わるかは、イーガンの「順列都市」に出てくる心に傷を負った富豪の話しが私の中では対応する。無限に続く仮想世界の中で、自分と愛する人を傷つけることだけを繰り返す。文字通りの無間地獄。暴走するイマジネーションは、こうした狂気と悪へ向かいかねない。

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1時間半も場所取りをして、あまりの寒さに震えながらそんなことを考えていた。