HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

デイ185 : フクシマ以降のシミュレーション

震災の影響と今後の身の振り方についてつらつら考える。いや、考えなければならない。しかし、原発の問題が常に気がかりで、私の思考はすでにメルトダウンしたまま、復旧できていない。

たまたま友人から「太陽の黙示録」を薦められ、1〜4巻まで読んだ。とりあえず、今後を考える上で1巻は参考になりそう。

太陽の黙示録 (vol.1) (ビッグコミックス)

太陽の黙示録 (vol.1) (ビッグコミックス)

日本大震災


2002年8月10日、午前10時20分に京浜一帯を襲ったM8.8の京浜大地震を皮切りに、日本列島を襲った巨大震災。同日午後3時10分にはM7.5の東海大地震が発生し、これに連動して富士山、伊東沖の手石海丘、伊豆諸島では三宅島の雄山と大島の三原山が噴火。そして8月15日午前8時、M8.9の東南海・南海大地震が同時発生し、琵琶湖を中心に京都・大阪・奈良が水没。本州が文字通り真っ二つに分断された。また、紀伊半島や四国・九州南部も水没した。被害者数は死亡者2000万人、行方不明者4000万人。また、2003年2月に経団連が見積もったところによると、震災前の2分の1レベルまで復興するのに必要な予算は、ライフラインやインフラ面に限っても300兆円に及ぶ。


その後、京浜大地震から1年後の2003年8月10日に、日本臨時政府所在地である札幌の大通公園にて、追悼式典が開かれた。

太陽の黙示録 - Wikipedia

のっけから地震の直前に鳥が舞飛ぶところから始まって、すんげいなと思ったのは、M8.8の「京浜大地震」を皮切りに巨大地震が相次ぐというこころ。これによって、日本が沈没するとか、分断するとかはいまのところは考えづらいが、現況で通常であれば大地震として扱われるべき地震が群発しているのは事実。気象庁だかが11日の地震の後にM7クラスの「余震」が起こるという警告はまだ期限切れになっていない。

ある意味で衝撃的だったのは、柳琢磨の震災直後のこの指示。漫画ですらこれだけシミュレーションできてたわけだから、日本のお役人、政治家が大地震の際の原発の炉の損傷について無知、無防備であったとは思えないのだが。

ほう・・・
海外からの
支援受け入れを
めぐって、
外務省と消防庁
綱引きじゃと?


・・・きさまら、
この日本を
潰す気か。


原発事故の
危険もある!
申し込みがあれば
全て受け入れろ!!


日本だけで
立ち直れると
とでも思って
おるのか、
バカ者!

思うに減じるには「バカ者!」と叫ぶだけの政治家が中枢にはいなかったのだろう。今回の原発は半ばは人災だと私は思っている。

イズ)どうしてロシアの専門家が日本に受け入れられるまで数日間かかったのでしょうか。

アス)受け入れに時間がかかったのはロシア人専門家だけではありません。原子力調整委員会を代表していたアメリカ人専門家の受け入れにも時間がかかりました。その委員会は、アメリカ大統領直轄の委員会ですが、福島原発はアメリカの設計によってつくられたものです。日本側は、外国の経験や助言を活用することは、欠点をさらけ出し、自らをおとしめることになると考えていたようです。また日本国内の政治状況も、問題をさらに複雑化させました。現在、政権についている与党は、40年間野党の立場であって、運営することよりも、批判することになれてしまっていたわけです。さらに危機管理ともなればなおさらでしょう。

(中略)

また最も重要な提言としては、危機管理の責任者が、東京の本省ではなく、実際の現場である原発で指揮をとるべきだ、ということを申し上げました。

ロシアの原子力専門家 日本政府に提言 (イズベスチア紙から抜粋): The Voice of Russia

では今後の身の振り方は?

国レベルで言えば、この漫画が示すように、各国が日本の統治に対して干渉してくることをどう受け止めるかという決断があってしかるべきだと思う。米国が空母を間髪をおかずに差し向けてきたことはいろいろな思惑があってのことだろう。逆にこの際原子力空母に震災地域でずっと止まっていただいて、フルに送電していただくなど、思惑を逆手に取るくらいの度量が日本の政治家に欲しい。

妄想レベルだが、円の急激な上昇、放射能対策とキーワードだけは押さえた(?)3年前の悪夢が続くのだとすれば、外国の日本進駐がありえないことではなくなる。

個人レベルではどうするか?舷一郎の「あの火山灰の上には、必ず真っ青な空と太陽がある」という言葉に感銘を受けた。自分にできるのは、軽挙盲動、あるいは震災後に発生しがちな「うまい話し」に惑わされずに、自分が守るべき地元をしっかりと守る決意を固めることだろう。結構、震災の被害が直接、間接に来ている。資材が市場から消えたことに対応して、海外からの緊急輸入にも手を付けた。地元を守るためには、発想を身軽にしていくしかない。いつまでも、思考をメルトダウンさせていてはいけない。一時も早くこれを「強制冷却」して、リアルで行動していくしかない。


■追記

さすが。