今朝たまたま車の助手席で、テレビの番組で川村カオリさんというシンガーのコンサートまでの様子を記録していたのを見た。乳がんで乳房の摘出手術をしながらも出産し、歌手としての活動を続けていらっしゃるのだという。友人がCDを持っていたような気がして思わず見入ってしまった。
午後、SNSの知人の日記で栗本薫氏がなくなったと知った。C−NETの記事でも今岡氏がミクシィに書きこんだことから始まっていた。
作家の栗本薫(本名・今岡純代)さんが2009年5月26日、すい臓がんのため死去した。56歳だった。夫で元SFマガジン編集長の今岡清さんが27日未明、mixi内日記のコメント欄で、「26日の夕刻、私の奥さんは他界してしまいました」と報告した。葬儀は近親者のみで行い、後日一般のファンなどを対象にしたお別れ会を行う。
作家・栗本薫さん死去 「グイン」引き継ぎは未定 : J-CASTニュース
癌になっても活躍できる女性がいらっしゃることは、私の中で救いであった。
私の生きる道
膵臓がんと共存しながら多彩な創作活動を続けるベストセラー作家、栗本薫(中島梓)さん
がんは、「優しい」病気です
「私、がんは嫌いじゃないんです」と栗本薫さん。彼女は18年前に乳がんを経験し、さらに昨年末には膵臓がんが見つかって大掛かりな手術を受けている。その心は、死を意識しながら生きる猶予をくれるから、という。
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07年の18年前だから36歳くらいか。川村カオリさんの年代ということになる。
グインのあとがきで、癌のことは聞いていたがご自身でおっしゃっていたように癌と共存していらした不死身の薫さんはなにがあってもグインを書き続けられると信じていたので、正直ショックだ。
栗本さんの別名である中島梓名義のエッセイ集を先日読んだのがむしのしらせか。ある事故で、改訂前のグインの第一巻から50巻あまりのコレクションをなくしてしまったのが、いまさらながら悔やまれる。そうそう、今岡さんがいらしたころのSFマガジンの79年5月号くらいだったか、たしかグインの2話目が掲載された巻から5年分くらいのコレクションも同様におしい。
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堅苦しい言い方しかできないが、哀悼の意を表したい。ほんとうに、ほんとうに悲しくてならない。
■追記
Danさんとこ(参照)にコメントしたつもりなのだが、表示されなかったのでここにおいておく。うなぎさんの文章(参照)があまりに的確すぎるので、もうなにも言うことはない。
グインサーガの続きは決して書かれることはないでしょう。すでに、あるべき姿であった100冊の形のグインが書かれているから。
http://unasama.at.infoseek.co.jp/kurimoto/seisi.html
そして、この外伝などと整合性の取れたグインが示すものは、その展開が外の作家の手によるSFのモザイクにしかなりえないということ。これは79年にグインがはじめられたころのSFをめぐる世界ではそうありえないことはなかった。そして、「魔界水滸伝」と対になるべき三国志がグインであることはよく知られていたこと。
いずれせにせよ、栗本薫氏が最も輝いていた時代をするものとして、哀悼の意を表したいです。