HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

20年ぶりにあった米国人の友人曰く

「30年前の日本は実に日本らしくてよかった、いまの日本は日本じゃない。」のだそうだ。

今日、30年前に私の家にホームステイで来ていた男の子(当時)がひょっこり遊びにきた、ワイフとかわいらしい娘二人を連れて。自分で自嘲するように髪の毛は薄くなり、私も人のことは言えないが腹回りもたくましくなり、往時の面影も薄かったが、しぐさというか、話し方というか、彼は彼なのだとよくわかった。

「米国はよいところもあるが、悪いところもある。それでも米国に生まれたよかったと感じている。」とこともなげに彼は言った。奥さんの話によると義務教育の小学校から高校までのパブリックな教育は無料なのだそうだが、幼稚園はなんとつきに800ドルもかかるのだそうだ。保険も自己負担も高いし、保険料も高い。国の補助なんて期待できない。それでも、まだ入っていられるだけましなのだそうだ。どうも話を聞いていると、サブプライムなんて来ても、来なくても米国でサバイブする自信がなくなった。

「それでも、この街は変わらない。いや、変わっても昔の風情が残っている。友達にもこの街はすばらしいところだから、日本に行く機会があれば少しの合間でも寄れよといってるんだ。」そう言ってくれた彼はやはり友なのだと改めて思った。