HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

脳内表現としてアトラクターを想定できないか?

全て波なら脳内の状態自体をアトラクターで近似できるのでは?

網膜から先の神経の相互作用を計算理論から考えてた時期があるのだが、多分シナプスの組み合わせでロジスティクス式から簡単なアトラクターを構成可能だろう。

脳というキャンバスに描かれた精神という絵画。

うーん、妄想モードだな。


とか、言っていたら、shuさんからコメントをいただいた。もううれしいので、前文<永久保存>引用させていただいちゃいます。

脳内の記憶表現をカオスのアトラクターと捉えるモデルは15年くらい前に流行りました。金子邦彦、津田一郎、などが有名です(「複雑系のカオス的シナリオ」)。
また、HPOさんのおっしゃるロジスティックマップを結合したモデルの振る舞いは金子さんの十八番で、Coupled Map Lattice(横とだけ繋がってる)、Globally Coupled Map(全部が繋がってる)と呼ばれるもので詳しく調べられてます。僕も昔このモデルを再現してみましたが同期現象など面白い振る舞いをしますよ。要は、「平均場」と「カオス」の競合が起こるのです(その割合であるパラメータを弄ると振る舞いが変わる)。
このような研究も進歩しており一般に「(大自由度)カオス力学系」と呼ばれます。

http://kino.sub.jp/wp/

shuさん、本当に本当にありがとうございます。

この分野は結構進んでいるらしい。

ニューラルネットワークの連想メカニズムの自己組織化
脳機能を研究する際には幾つかの立場があります。その一つに神経系の機能を説明する抽象モデルとしてニューラルネットワークモデルを研究すると言う立場があります。特に、単一ニューロンを極単純な出力入力素子として簡略化しそれを結合した系において連想機能を持つことが分かっています。

本研究では、今まで提案されたニューラルネットの時系列連想機能を自己組織化という観点から見直し、系の時間発展と共に時系列連想機能が自律的に生み出されうる事を示そうとしています。つまり、この研究が上手く行けばこれまでに知られている時系列連想機能の"ルール自体"が系の時間発展と共に現れる様子が見える事になります。

http://hpgoda.eng.niigata-u.ac.jp/research.html

これなんかそのものじゃないですか!

脳の中のカオス by 津田一郎さん