HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

子どもと失敗

どうも子どもを見ていると、手を出しすぎるきらいが自分にあるように思う。

むかしむかし、認知心理学を勉強していたこと、失敗することの意義を考えていた。認知心理学から見れば、無意識といえるようなものが存在するとすれば、それはどちらかというと成功よりも失敗したことによる負のフィードバックの方がはるかに膨大で、はるかに価値があるものであると推論したことがある。

間違ったことを行動した結果が負のフィードバックになることを知っている子どもはきっと強いと思う。なぜなら、自分のなかでさまざまな選択の可能性をシュミレーションできるから。正しいことしかしたことのない子どもがいたとしたら、自分の中にある選択肢は一般に正しいと思われていることだけの、ごく細い選択肢しかないことになる。行動を抑制してしまうような強い負のフィードバックは確かに問題かもしれないが、子どもが自然に育っていく中では、身体も心も傷つきながらも、自分で自分を直して生きていくだけの力だとても大事だと感じる。

てなことを書きながらも、ついつい子どもに間違うだけの自由をあたえずに正解をすぎにおしえてしまいがちな自分がここにいる。