HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

アダム・スミス、ジャレド・ダイアモンド、マット・リドリー

アダム・スミス 『道徳感情論』と『国富論』の世界」で展開されたアダム・スミスの主張を人類十万年の歴史の中で検証していったのが、ジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」とマット・リドリーの「繁栄」ではないだろうか。

銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(上)

繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(上)

強いて言えば、「銃」は嫉妬の感情に基づくお互いに競い合う人の経済の側面を描き、「繁栄」は共感の感情に基づく分業と交易の経済の側面を描いている。いずれも、200以上も前にアダム・スミスが射程においていた人の側面を、人類学や考古学の最新の知見に基づいて考証したといえるのではないだろうか?

詳しく検証したいのだが、それだけの時間も頭もいまはない。当面の課題としておきたい。