なかなか建築的には面白い試み。「雪の城(Lumi Linna)」付属の宿泊施設。
２０フィートコンテナ強のサイズのボックスひとつが一部屋。いや、断熱もきちんとしていてパナソニックのエアコン一台で十分温かい。サッシュが固定式の二重になっているのが効いている。屋根までガラスというのには驚いた。太陽の光が薄い地域なのでできるわざ。キッチンがついているのもよいと思う。
しかし！たぶん、建築家、デザイナー主導で進んだに違いないと思われるところが随所に！一例を上げれば、ハンガーがない。ホテル経験者が計画の中核にいれば、かならずハンガースペースを設けて、ジャケットとパンツとシャツの少なくともハンガーを３つはどんなに部屋が小さくとも入れたはず。キッチン脇の小さすぎる荷物台と、尖りすぎててお客様のお洋服を傷つけかねない壁つけのフックをはずし、防寒着の重さに耐えられるコードかけとハンガーを設置するだけでもいい。他にもちょっと改善すればすごく宿泊体験がよくなると思える箇所がたくさんあった。とてもよいデザイン、立地であるだけに今後の改善を心から期待したい。
フィンランドの北には合計３日間いたが、残念ながらオーロラには出会えなかった。代わりにミラーレスでそれっぽく雲を撮ってみた。生涯に一度くらいはオーロラを見てみたい。
