改めて、ソクラテスの生き方が伝わる。古代の歴史の一場面とは思えないほど、いまと連続している。
- 作者: プラトン
- 出版社/メーカー: 叢書ムーセイオン刊行会
- 発売日: 2013/03/03
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ソクラテスがどれくらい今とつながっているか?私のような無知なものにははかりしれない。ただ、最後の段にハムレットの独白と似たものを感じた。
しかし、死が良いことであるという希望がどれほど大きいか、それをこういう仕方でも考えてみることに致しましょう。つまり、死ぬということは次のふたつのうちのどちらかなので。かたや無のような状態で、死んでしまった人は何についても何の感覚ももたないというもの。かたや言い伝えにあるように、魂が行うこの場所から別の場所への移動や移住のようなもの。このどちらかなのです。
そこでもし、死が何の感覚もない状態であって、眠っていて何も夢も見ないでいるときのそういう睡眠のようなものであるとすれば、死とは驚くべき利得であることになるのでしょう。(以下略)
ハムレットの独白も生と死と夢を語る。
(小田島雄志・訳)
http://www.id-corp.co.jp/english_grammar/eg2011april.pdf
このままでいいのか、いけないのか、
それが問題だ。
どちらがりっぱな生き方か、このまま心のうちに
暴虐な運命の矢弾をじっと耐えしのぶことか、
それとも寄せてくる怒涛の苦難に
敢然と立ちむかい、
闘ってそれに終止符をうつことか。
死ぬ、眠る、それだけだ。
眠ることによって終止符はうてる、
心の悩みにも、肉体につきまとう
かずかずの苦しみにも。
それこそ願ってもない終わりではないか。
死ぬ、眠る、眠る、おそらくは夢を見る。
そこだ、つまづくのは。