そこには、「苦界」があった。
- 作者: 福島香織
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/02/22
- メディア: 単行本
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障がいと子どもを抱えみせつける道ばたの物乞い女、「床屋」の店先の派手な格好の女、「KTV」のネオンサインの店で客と値段交渉をする女、扉すらついていないトイレで用をたす女、本書に出てくる一端の風景を見たことがある気がする。
冒頭のエイズの村と売春婦たちのインタビューは、圧巻。それでも、彼等の言葉の虚実が全く見えないのが中国の恐ろしさなのか。中国人同士の騙し合いのエピソードが紹介されているが、「騙された方が悪い」ということなのか。日本人の私には想像もつかない。
自国民の間ですら、信頼が醸成されない、政争の具にされるかただほっておかれる状態なら、まして周辺国への配慮なんてありえんのだろう。
とにかく読み進める。