HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

成人式とは「つがい」獲得レースのはじまり

諸事情があって、地域の成人式を脇で見ていた。2時間あまり見ていたのでいろいろい考えさせられた。

成人になるということは、自分の意志で結婚できるということ。よくもわるくも、小学生、中学生でしかなかった僕たち、君たちが、いつのまにか、エッチしてもいいし、結果として子をなしてもいいんだよね、と地域の首長まで出てきて確認しあう儀式が成人式なのだ。別名、通過儀礼という。そっか、通過儀礼って部族社会においてエッチの許可をもらうための儀式なんだって初めて実感した。

そう思うと、AKBを歌って踊る市長さんなんてのも首長というより、部族の酋長への先祖返りのようなもの。これからセックスをする若者へのはなむけは賑やかな方がよい。

いい男、いい女ほど早く売れていくということは羞恥の事実。成人式にでる女が、臆面もなく振り袖を着て、化粧をするのもこの「つがい」獲得レースに乗り遅れないためだ。もちろん、群れて右にいったり、左にいったり、やたら奇声をあげるみっともない男子も同じだ。どうやったら、自分の身体の欲求を満足させられる結婚ができるか、まだなにもわからない。ただ、自分の女を得ようと気ばかりあせり、他の男と牽制し合いながら悪る目立ちすることしかできない。あの七五三のような着物を着るよりも、いっそ直裁に部族民のように腰簑つけてイニシエーションの踊りでも踊ってくれと言いたくなる。

折口信夫も書いている。

    はね蘰(カヅラ)今する妹をうら若み、いざ、率(イザ)川の音のさやけさ(万葉集巻七)

を始め、万葉集には其他に三首、はねかづらを詠みこんだ歌があるが、皆、性欲的な歌ばかりである。恐らく、女の元服の時に、はねかづらを為たものに相違ないが、どう言ふものであつたか訣らない。

(中略)

尚考へなくてはならぬのは、処女にも二通りある事である。此は男の側から言うても同じで、少年がまづ最初に元服すると、村の小さな祭り、即、道祖神祭りなどに与る事が出来、二度目に元服して、若者となつて、初めて、村の祭りに係る事が、出来る様になるのと同じ様に、少女にも、男の通ひ得るをとめと、真のをとめと二通りあつたのだ。結婚の資格の出来るのは、初めの元服、即裳著(モギ)の後であらう。そして、二度目に元服する時に、はねかづらをしたのではなからうか。

折口信夫 はちまきの話

「二度目の元服」の意味がよくわからないが、折口は「はねかづら」を「桂女」、「巫女」の印としているようである。たぶん、いずれも結婚、セックスと結びついたイメージがあるのだと勝手に解釈しておく。

ま、今年成人になった若者達よ、今日からがんばって相手を見つけて、あぶれないうちに不用意なセックスをして、人口減少に歯止めをかけてくれたまえよ。


しかして実態は・・・。うーん。真剣にまずいな。