なんで川原泉の作品はこんなに切ないのだろうか。涙を押さえるのが大変だった。
- 作者: 川原泉
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 1995/09
- メディア: 文庫
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この短編集には農業がモチーフに使われた作品が集められている。牛やら馬やら観葉植物と本来ロマンスとは対極にあるような「田園の香水」のような背景で、リアルな人間模様と切ない人の想いが描かれている。
「相手を支配しようとするのは愛ではない」とどこかで読んだ。相手を支配しない愛が川原泉にはあるのだろう。
ちなみに表題の「美貌の果実」だがたしかに最近の日本のワインはおいしい。先日、「フェルミエ」さんのワインをいただいた。山梨ではなく新潟のワイナリーだ。フェルミエさんのどのワインも、フランスものと比べてひけをとらないおいしさだった。
■あれ?
一応、「美貌の果実」は昔すくなくとも手に取っていたらしい。
もひとつ思い出した。「支配しない愛」はここで読ませていただいた。