HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

らんぷの下

id:morutanさんのオススメの一品。

らんぷの下 (小学館文庫)

らんぷの下 (小学館文庫)

それもいいんですが、一ノ関圭らんぷの下」なんかをご覧になるとリンケージバキバキな話題ですよ。(黒田清輝についても触れてますし、同画家に知・感・情がある(これは上野あたりにあったかな?まあ周期で閲覧できるかも)

http://d.hatena.ne.jp/hihi01/20100828/1283001080#c

1975年に発表されたという「らんぷの下」。強烈に絵がうまい、迫力がある、エロスがある。不自由な時代の女の生き方、男とのからみ方が鮮烈に描かれている。女をかけた生き様すら裁ち切る激情をも。とても、25歳の画学生が余暇に書いた漫画デビュー作とは思えない。

そう、「らんぷの下」には一関圭の知情意のすべてがこめられている。本書に寄せた「エッセー」で林望が読み解いているように、一関圭がたぶん強烈に自負していた画力、誇り高いが故に自分が女であることの諦観、そして、突然の断筆までも。

id:morutanさん、よい作品をご紹介ありがとうございました。