ロックンロールは「生きろ!生き続けろ!」というメッセージだ。
生きることに不安を抱える小学生でも、生き惑う高校生でも、うらぶれた40過ぎの中年男になっても、生きることだ。
- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/08
- メディア: 単行本
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同意!
この本の中では巻頭の「白髪のニール」が印象的。
2008-11-04 - 本と犬と手塚とおいしいもの
エントリーのタイトルはまさに「白髪のニール」の言葉。
「疾走」の時の重松とは別人のようにやさしい語り口で、教師と生徒の関係を本書は描いてくれている。いや、「疾走」と同じで恐ろしいくらい重松は一人一人の登場人物に移入して描ききっている。
「疾走」の少なくともある一面は、自分が自分であることを認められているかどうかという物語だと感じておりました。
[書評] 疾走: HPO:個人的な意見 ココログ版
そう、でも、「認められたい自分」というテーマについては通底しているのかもしれない。ここでは、生きること、老いること、死ぬことが描かれているが、ここにはまだ踏みとどまるだけの希望が残っている。
「大人になる」というのは、これまで--そして今でも--「自らが自らの権威となる」ことを意味していた。権威の否定というのは、そのために欠くことの出来ない成長過程でもあったのではないか。親や教師を否定して行く過程を経て、人は親となり教師となっていくというわけだ。
404 Blog Not Found:生きづらい = 否定すべき権威が見つけづらい
まさにその過程こそが大人になるということなのだ。