HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

相対幻論 (角川文庫 (6124))

これだこれ!ああ、単行本の表紙の写真がないかなぁ。大好きな表紙だったのに。「幻想論」には挫折したけど、この本はその後の私の考え方に大きく影響したのだと思う。また、今思えば、最初がこの本だったからこそ、そまらずにここまでこれたのだと思う。

相対幻論 (角川文庫 (6124))

相対幻論 (角川文庫 (6124))

しかし、人の記憶というものはあいまいなものだ。この後、「幻想論」にチャレンジしてやぶれたが、「パンツをはいたサル」から「機械の中の幽霊」までは到達しような気がする。それでも、「構造と力」には一時はまったし、「雪片結晶論」にもはまった。ま、当時の一般的なかぶれた連中のコースだったような気がする。まだ、「思想」がファッションでありえた頃なのだろう。いまは、ファッションにも、ファッショにもなりえなくなったしまった。

なんというか、もし幻想論の方が先に私に入っていたら、もしかすると今とは全然違う生活をし、信条をもっていたのかもしれない。そう考えると栗本先生に私は感謝しなければならないのかもしれない。