HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

大国の興亡 メモ

国際関係のリアリズム?

経済と戦争

戦争と軍事力の意味

現代においてはmutual absolute destructionでなかったとしても、通常戦力も使うことが難しいのでは?仮に使用できたとしても、使用したことの経済効果があるのだろうか?土地は占領できない。万一、自国の管理下に他国をおけば莫大が出費がかかる。軍事力を使用することは使用したということ以上のメリットはすでにリベラルな民主主義体制下では消えているのではないだろうか?

武器の高度化というのも実は大きな問題。高度化すればするほど武器が高くなる。民主主義下でも人の命は高くなっていく。ちょっとした現代戦のシュミレーションでもやれば、質の高い武器の前ではまったく歯が立たない事実を実感する。

シュミレーション:

・中国が日本を軍事的に占領する。 → 占領は可能でも、何を中国は得るのか?逆に日本に住む人はなにを失うのか?

・米国が日本を再占領する。 → 全くメリットはない。どちらかというと、機動力をますます増した米軍はこれから日本から撤退していくのではないだろうか?米国のLGSからぬけてしまった日本の戦略的価値は他国からみてあるのか?あ、債務をちゃらにするというメリットはあるかも。でも、それじゃあお金ってなに?政府があるからお金ってあるのじゃないの?

北朝鮮が日本を攻める → ミサイル攻撃以外は、韓国軍があるので不可能なのでは?甘い?

1985年 米国国防総省 「大国の興亡(下巻)」p.350より

東アジアおよび太平洋におけるアメリカの安全の重要性は、日本、韓国、フィリッピンとの間の双務条約、タイをわが国の盟邦に加えたマニラ条約、そしてわが国とオーストラリア、ニュージーランドとの条約---アンザス条約---によって証明されている。それは韓国と日本に陸軍と空軍を配備することによって、また西太平洋に第七艦隊を配備することによって、さらに強化される。この地域におけるわが国の最大の目的は、この地位の盟友や盟邦とともに以下のことを成し遂げることである。
すなわち、わが国にとって極めて重大な太平洋航路の安全保障およびこの地域におけるアメリカの利益の安全保障を維持すること。条約に規定された太平洋及び東アジアでの責任を遂行する能力を維持すること。ソ連北朝鮮、ヴェトナムが他国の情勢に介入するのを阻止すること。中華人民共和国との間に長期的な戦略関係を築くこと。そして、有効諸国の安定と独立を支援すること。

何よりも第二次世界大戦当時よりもはるかに通信技術も索敵技術も上がったにもかかわらず、国際関係は相変わらず疑心暗鬼によって彩られている。