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HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

日本家屋の軒の出

以前から疑問に想っていた。なぜ日本家屋の軒の出は深いのかと。西岡常一さんは、兵隊に取られていった中国で見た建物と、日本の建築の比較を著書の中でしていた。いわく、中国の建築の方が元であったとしても、日本の建築の方が軒の出が長いと。

ある会報誌に載っていた「曹洞宗徳雄山建功寺住職・庭園デザイナー・多摩美術大学環境デザイン学科教授」の枡野敏明さんの言葉でようやくわかった。

日本の建築は雨風には弱いので、できるだけ直接、建物自体に雨風が当たらないようにします。一方で、夏の日差しは軒でさえぎり、冬の日差しは中へ取り込んでいきます。私たちの祖先は、太陽の角度から、一番ほどよい長さを探り出してきました。ですから、結果的に屋根が大きくなりました。日本の建築は、大屋根をかけるといいます。

そういえば、お伊勢さんの建物はみな軒が深かった。近代のお寺と比率で言えばほぼ同じくらいではないか?

ちょっと遠景なので恐縮だが、プロヴァンスの建物と比較してみると一目瞭然だ。


■追記

ちょうど日経BPのケンプラッツに関連する記事が載っていた。やはり、建築において歴史が証明してきた智恵はとても大事。

築15年になる、軒やけらばのない木造の「軒ゼロ住宅」で、建て主が気付いていなかった深刻な劣化が発覚。改修費は500万円を超過した。きっかけは外装のリフレッシュ工事だ。

「軒ゼロ住宅」で柱を交換する蟻害に遭遇|日経BP社 ケンプラッツ