Netflixで絶賛上映中の「ゴジラS.P.」は円城塔の趣味じゃね?と書いた。ところが、それは大きな思い違いで過去のゴジラシリーズにすべての答えが有ったのだと。
この方が教えてくださったと。
本作はゴジラの皮を被ったSFではなく、れっきとしたとした「ゴジラ」のメッセージを踏襲している作品でもあったのです。新しいモノを描きつつ、普遍的なモノを提示する。「ゴジラ」という古典を正しく扱った作品ではないでしょうか。
『ゴジラS.P<シンギュラポイント>』ネタバレレビュー|ゴジラと対峙した3ヶ月で僕らが見た世界 | アニメイトタイムズ
この意味でS.P.の1話の最初のモノローグにちゃんと断り書きがされていた。
私はすべて知っていたのに
https://www.netflix.com/watch/80198461
意味は全くわからなかった
ここにたどり着くためにずいぶんとかかってしまったけれど
すべてが必要だったんだ
昔からのファンにはすべてお見通しだったと。登場する怪獣はすべて過去のゴジラシリーズだとは想っていたが、ジェットジャガーまでとは!
「人間が恐ろしく愚かなこと」「ゴジラはいつか倒されること」「ジェットジャガーが巨大化すること」「ゴジラの骨からメカゴジラが製作可能であるということ」。
『ゴジラS.P』の結末であるこれらの要素は、過去の「ゴジラ」作品で描かれていたことであり、ゴジラファンが既に知っていたことだったのです。
ジェットジャガーが登場する『ゴジラ対メガロ』、三式機龍が登場する『ゴジラ×メカゴジラ』など過去の「ゴジラシリーズ」で観たことがあるから知っている「情報」でした。
一応、「ゴジラ」、「ゴジラ対メガロ」、「ゴジラ対メカゴジラ」当たりまでは見た。なんとなんとほとんど全部Netflixで見れた。過去を押さえてからゴジラS.P.を製作決定したのだろう。Netflixすごすぎ。答えは最初からあったと。
「紅塵」はそもそも最初のゴジラに「赤い砂」がゴジラが水爆で復活する地層として出てきていた。「ゴジラ対メガロ」にジェットジャガーの巨大化も出てくる。ちなみに、第12話を見返しながら本稿を書いているがペロ2が「良心回路」について語っているが、「ゴジラ対メガロ」に出てくるジェットジャガーのことだ。「三式」はこのことらしい。
房総半島沖から発見されサルベージされたオキシジェンデストロイヤーによって抹殺された初代ゴジラの骨を機体のメインフレームおよびDNAコンピューターの基幹にするという形で製作された。これはゴジラのフォルムが極めて戦闘に適したものであるということが判明したからである。
3式機龍 (さんしききりゅう)とは【ピクシブ百科事典】
「西からのぼる太陽」というセリフもどこかで出てきたがそれもまた最初のゴジラの元となった第五福竜丸の体験らしい。
西からのぼる太陽
西からのぼる太陽…「ゴジラ」と併せて観るべき「第五福竜丸」 - 狂い咲きシネマロード
南の海に降る雪
船員の1人がつぶやく
「あれ、ピカでねぇか?」
こまかいことだがエンディングでネットカフェのガラスに「ALLIZDOG」とゴジラの逆文字が映る。DOG、犬とはペロ2のこと。なるほど、答えはGODZILAという問いの中にすでにあったと。