しばらく前に米国の132万件もの大規模な症例をまとめた論文があることを教えていただいた。ツイッターすごい!
とりあえず、一番私にとって重要と思われる各年代別の死亡率の表を日本語でまとめなおした。
Coronavirus Disease 2019 Case Surveillance 20200701 - Google スプレッドシート
私が注目したのは、132万人中で基礎疾患がないことが判明している8万8千人。この中では1.6%しか亡くなっていない。30代以下だと0.1%、40代で0.4%、50代で0.9%だ。表中で黄色で色を塗った。こうした傾向は目新しいものではないが、米国の百万を越える分析でこうした結果が出たこと、この結果を確実に多くの人が把握することが大事。ちなみに、死亡者が3.8万人と1,432人では少なすぎると思ってよくよく論文を読むと、基礎疾患のあるなしが判明した症例だけを分析した模様。あとで分析するために、同じスプレッドシートに「表3」全体を数字に置き換えたシートを作ってある。
以前「は」掲載されていた東洋経済の年代別の死亡数と比べると、大体同じ傾向かなと。高齢者が新型コロナウィルスに弱いという傾向は日米で変わらない。
新型コロナウイルス 国内感染の状況
機械翻訳と原文を照らしあわせながらざっと読んだ。印象に残った部分のツイット。
#MMWR 米国のCovid19患者について論文を読んでいます。https://t.co/9N5rnw0U5g
— ひでき (@hidekih) 2020年7月3日
「根本的な健康状態に関する十分なデータがある287,320(22%)の症例の中で、最も一般的なのは心血管疾患(32%)、糖尿病(30%)、慢性肺疾患(18%)でした。」
「全体で、184,673人(14%)の患者が入院し、29,837人(2%)が集中治療室(ICU)に入院し、71,116人(5%)が亡くなりました。基礎疾患が報告されている患者(45.4%)の入院は、基礎疾患が報告されていない患者(7.6%)よりも6倍高かった。」
「基礎疾患が報告されている患者(19.5%)の死亡は、基礎疾患が報告されていない患者(1.6%)と比較して12倍高かった。」
「報告のうち、それぞれ、年齢では1%未満、性別では1%、人種または民族では55%のデータが欠落していました。」
「全体で、184,673人(14%)の患者が入院し、そのうちの29,837人(2%)がICUに入院しました。71,116(5%)の患者が死亡した」
「症状データが提出されたときに、無症候性であると報告された人は5%未満でした。症状のない人はCOVID-19の検査を受ける可能性が低いかもしれません。なぜなら、最初のガイダンスは症状のある人だけの検査を推奨し、病院ベースだったからです。」
「分析対象の症例、1,320,488人のうち71,116人(5.4%)がなくなった。更に対象の既往症のある198,879人のうち38,812人(19.5%)がなくなった。更に、既往症のない88,441人のうち1,431人(1.6%)がなくなった」
読み飛ばしてしまったが、PCR陽性者を感染者として定義して扱っているのが本論文。前述のよう無症状者は5%。かといって、入院した陽性者は132万人のうち14%だと。ウィズコロナというのはこういう状態なのだろうなと。
正しいデータを得て、正しく認識して、正しく恐れることしか、Covid19と付き合いながら生きていけるだけの糧を得ることを両立しえないのだと改めて想う。都議のおじま氏のツイッターにおけるこの議論はその一端を伝えてくれている。