江戸時代の街の人々が故郷にどれだけ想いを持っていたかがよく伝わる映画だった。例によって、Amazonプライムだけど。
- 出版社/メーカー: 松竹
- 発売日: 2016/10/05
- メディア: DVD
- この商品を含むブログ (10件) を見る
この映画は実話に基づいているのだそうだ。
仙台藩からの用役の要求があまりにきついため、宿場街の商人たちがかなりの苦労を重ねてお金を出し合い、その利子で街の人々を救うという話し。ベースになるのが、漢籍の教養。河井継之助といい、江戸時代の古典の教養を持つ人々は、どうして計数、貨幣にこんなに明るいのだろう。
映画の中で、「決して上座に座らない、出資したことを人に言わない」等々誓い合うシーンがある。実に陰徳を貫いている。感動した。
私の街には、陰徳としかいいようのない徳を積んだ事業家がいらっしゃった。もう無くなってずいぶんになるが名が廃れない。街の長老たちから聞くところによると、ご存命のころは、街中でなかなか理解されなかったそうだ。しかし、なくなってもずいぶんたつのにいまではその徳を知らない人はいない。深い敬愛を集めている。
上にぶれるものを選び、下にぶれるものを避ける - HPO機密日誌
そして、最後の最後のシーンで、ああ、陰徳というのは続くのだと実感した。よい映画を見せてもらった。