レスリー・チャンの京劇の女形を見ていてなにか自分の中につまっていた言葉があったのだが、出てこなかった。カラオケを歌っていて、「お前の歌には色気がない」と言われて、ああ、そうか男の色気かと合点がいった。
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じゃあ、男の色気を出しているのは誰かということになった。同世代の集まりであったので、当然、日本人なら沢田研二だろうと。言ってカラオケで歌ったうたが「時のすぎゆくままに」。
あれは、中学に入りたてのころだっただろうか、沢田研二の上半身ヌードの新聞一面広告を見た。結構気に入って切り取って自分で持っていた。
「さらば」ではないが、中学、高校のころの男子には男子同士でも感じるほどの男の色気をはなっているのがいたような気がする。もちろん、沢田研二の男の色気に匹敵するような者はいないだろうが。現在の私は同性愛には全く興味はないが、若い男子のうちのごくひとにぎりには不思議なエロティシズムがあった。
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「さらば」の同性への愛情は、強い友情と少年特有のエロティシズムをそのまま成人してもひきづってしまったところに悲劇があるのかもしれない。男が男に抱くエロティズム、愛情と、女が男に抱く愛情は等価だという証明だとこの映画を解釈することも可能ではないだろうか。少々危うい論理だが、沢田研二のヌードを思い出しながらそんなことを考えた。