HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

「陽子」

先日、たまたま荒木経惟アラーキーの写真集を手に取った。初めて、荒木経惟が妻と死別していたことを知った。

センチメンタルな旅・冬の旅

センチメンタルな旅・冬の旅

新婚旅行と死別がつながっていると・・・。

「センチメンタルな旅」の写真は、なんとも不思議な情感を漂わせている。新婚旅行のはずなのに、新婦である陽子さんの楽しそうな笑顔は一枚も写っていない。どこか「物思いに沈んだ表情」の陽子さんが”単々と”描写されている。(中略)新婚旅行でありながら、”センチメンタル”で、”死のイメージ”が色濃いこの「センチメンタルな旅」を引継ぎ、「冬の旅」が始まる。

◆センチメンタルな旅・冬の旅 【荒木経惟ページ】

思わず泣きそうになった。

陽子 (荒木経惟写真全集)

陽子 (荒木経惟写真全集)

荒木経惟も、私も、ただただ情けない人間なのだとつくづく感じた。