HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

アーロン収容所

とても示唆に満ちた本だった。やはり、極限状態において人の本質は現れる。イギリス人がいかにアジアにおいて植民地経営をしていたかがよくわかる。家畜を「live stock」(生きている在庫)と呼ぶ欧州人。コロニー経営において、人を家畜扱いすることが当たり前であったのかよくわかる。イギリス人の女性宿舎のくだりはもう「家畜人ヤプー」の世界。

アーロン収容所 (中公文庫)

アーロン収容所 (中公文庫)

ミャンマーにいるあいだに読み終わりたかった。昔のビルマラングーン、いまのミャンマーヤンゴンの景色からは、会田雄次さんの体験が伝わらない。いまのヤンゴンはほとんどバブル経済だ。ビルマの竪琴の国ではない。

にしても、戦中と収容所で、リーダーとなる人材が異なるという話しがおもしろい。私も若干リスクジャンキーというか、危機的にならないと燃えないところがある。まあ、平時に普通に力を発揮出来る人が強い人なのだろう。