広告のキャッチコピーの目的は何か?ボディと呼ばれる広告の本文の一行目を読ませるためだ。一行目の目的は何か?二行目を読ませるためだ。以下、無限に続く。
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- 作者: ジョセフ・シュガーマン,金森重樹
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2006/03/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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テレビシリーズの一話目の目的は何か?二話目を見たくさせることだ。第一シーズンの目的は何か?第二シーズンの一話目を見たくさせることだ。以下、目的が達成される限り永遠に続く。
宇宙空母ギャラクティカ、Battle Star Galactica (BSG)、は、この意味で大変成功したテレビシリーズだと言える。毎回、毎回、次が見たくて仕方がなくなるように作られている。そして、次を見ればまた次と中毒性の高い物語りだった。
ネタバレせずに、この中毒性を語るのはなかなか難しい。話しの展開をテレビシリーズの目的達成のためのシナリオと見るのか、これを製作者たちの問題意識とみるのか?議論の別れるところだろう。
リーダーの失策と人望、限界状況での自己防衛と自己犠牲、男女の愛と欲望。あるいは、政治的な敵と味方の葛藤、収容所における自由意思と隷属、死に至る病の絶望、閉ざされた社会における一神教と多神教。このテレビシリーズに盛り込まれたテーマは数多い。そして、ひとつひとつが大変に重い。個々人の生死、集団の存続と滅亡に直結している。
これらがテレビシリーズの、目的である、次の話しを視聴者に見たくさせるためであれば、単なる材料にすぎなくなる。それとも、もう一歩踏み込んでいるのか?私たちに、メッセージを伝えているのか?視聴者の側の感性によるのが、一般のテレビシリーズだろう。
ギャラクティカ・テレビシリーズを通して、「神の意志」が語られる。「神」と呼ぶしかない存在がここおというところで発揮され危機を乗り越える。それは、神は神でも、デウス・エクス・マキーナ、機械仕掛けの神に過ぎないのだろうか?テレビシリーズ制作者がキャッチがコピーの一行目を、一行目は二行目を読ませるために仕組んだ神なのだろうか?それ以上の洞察にギャラクティカは踏み込んでいないのか?
そして、私はこのテレビシリーズは踏み込んだと思っている。それは、すべてのものごとの根底に愛があるという諦念だ。なぜか?、敢えて書かない。疑問に想うのなら、ぜひテレビシリーズ全体を視聴してほしい。