HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

中国の排外宣伝

これを読んで欲しい。

中国共産党は、あらゆる外的勢力に対する嫌悪という、追加的な異常な色彩を、中国の共産主義思想に注入するに至った。
(略)
中国はその行っていた排外宣伝の惨毒に禍されて、かつ期待された進歩をとげることはできなかった。

経済的ボイコットの利用と、学生に対する排外宣伝の注入は、やがて中国の居住する外国人の生命・財産をおびやかすにいたり、「この中国の態度は列強を驚愕させた」のである。

実は、ある言葉を意図的に差し替えてある。「共産」党ではなく「国民」党だ。これは、「パール判事の日本無罪論」に引用されている80年前のリットン報告書の一部だ。

1931年(昭和6年)、南満州鉄道が爆破される柳条湖事件が発生した。翌年、関東軍清朝最後の皇帝溥儀を執政として満州国を建国した。同年3月、中華民国の提訴と日本の提案により連盟からリットン卿を団長とする調査団が派遣され、3カ月にわたり満州を調査、9月に報告書(リットン報告書)を提出した。

リットン調査団 - Wikipedia

パール判事の日本無罪論 (小学館文庫)

パール判事の日本無罪論 (小学館文庫)

私には、現在の中国が80年前と同じことをしているよう見える。従前は気にも留めていなかった満州を、日本が開発して居留が可能となってから、領有を主張した。すなわち、魚釣島から沖縄にかけて日本の経済の果実だけをつかもうとしている。そして、国内の四分五裂の問題を、排外問題としてすり替える。その結果として極めて危険が状態に陥りかねない。