太平洋戦争に突入する直前、吉田茂が英国大使を辞めるまでを読んだ。
- 作者: 工藤美代子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2010/02/23
- メディア: 単行本
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吉田茂は、私にとっては親しい夏目漱石の主人公たちとほぼ同世代だと言える。
吉田 茂(よしだ しげる、1878年(明治11年)9月22日 - 1967年(昭和42年)10月20日)は、日本の外交官、政治家。
吉田茂 - Wikipedia
三四郎 - Wikipedia
小宮 豊隆(こみや とよたか 、1884年(明治17年)3月7日 - 1966年(昭和41年)5月3日)は日本の独文学者、文芸評論家、演劇評論家、日本学士院会員。
小宮豊隆 - Wikipedia
『それから』は、夏目漱石の小説。(中略)作中世界は1909年であり、東京高等商業紛争、『それから』の連載に先立つ『煤煙』の連載、日糖事件などの作品外の事象への言及がある。
(中略)
長井 代助
主人公。裕福な家の次男。東京帝国大学卒。無職のまま、実家に頼って、読書や演奏会に行くなどして気ままな生活を送る。高等遊民と称される有閑知識人。数え年で30歳(第三章)。
本書の中でも、夏目漱石と吉田茂のロンドン滞在中の生活の比較、そして、両者の「養子性」の比較が試みされている。
両者の奥底にはなにか共通する精神があったのかもしれない。それは、明治という時代の精神であったというのは簡単だ。もう少しなにか屈折したものを感じるのは私だけだろうか?
リーダーと言われる人の中で渦巻いているものは、案外深く、そして矛盾を抱えているものだ。