HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

セカンドバージンとホリエモン

朝からなんだが、大人の恋物語だ。年上の女性との激しい恋が前面に描き出されている。

この物語は、ホリエモンこと、堀江貴文さんが本気で恋したらこうなったのかもしれない物語としても読める。

セカンドバージン (幻冬舎文庫)

セカンドバージン (幻冬舎文庫)

ここに出てくる出版社は幻冬舎をモデルだ。出版社のネガティブな面も書かれている本書をしっかり商売にしている幻冬舎はさすがだ。現代の企業や若者気風、そして、女性の気持ちをこの物語に結実させてしまう大石静さんの手腕にうなってしまう。

昨年、NHKでドラマ化されたそうだ。いつか見てみたい。

恋愛の要素を全くぬいてしまえば、いかに成り上がろうとした主人公の「行」がたたかれるかという物語になる。

主人公の「行」は、つまらないことからネット証券の龍児から落ちていく。現実のホリエモンは「長老」たちにやられた。汗をかかずに儲けたことが気に入られなかった。おかしなことだ。地震をきっかけに日本の経済が変質していく予感がしている。もし、あのままネット関係へ資本の移転が起こっていたら、もっと違う形で日本の経済は着地できたのかもしれない。再度、日本は世界のネット産業の中心地、アジアの金融センターとしての地位を得られていたかもしれない。

「長老」たちの「正論」がつぶしたものはかけがえがなかった。

「行」と堀江貴文さんは違う。堀江さんはなにがあっても立ち上がってほしいとこころから思う。