HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

テーマは「日本人とは何なのか?」

かわぐちかいじの巻末のインタビューを読んで、納得した。

ジパング(22) (モーニングKC (1502))

ジパング(22) (モーニングKC (1502))

敗戦、そして、米国から与えられた民主主義と憲法によってたまたま産まれてしまった「専守防衛」のための軍隊、自衛隊。この自衛隊が主義主張として成り立つのかが、この漫画を通して考えられているように思う。戦って生き残るしか道はないと教えられ、そのような状況にいる太平洋戦争中の軍人たちと、思想としての「専守防衛」、平和主義を叩き込まれた自衛隊員の対立が実に興味深い。

沈黙の艦隊」は、これから国家をどうしていくのかという大ぶりのテーマになってしまったので、今連載中の「ジパング」「太陽の黙示録」では、それをもう少し詰めていきたい。「沈黙の艦隊」からずっと流れているものを違った視点で、「日本人って何だろう」というところを密度を高めて描いてみよう、と思ったんです。