id:Jota_Shimazakiさんからいただいたコメントのお返事を書いて力つきてしまったので、今日はそれをここに転機してエントリーとしたい。
(1)失業保険や生活保護の不親切さ
(古代ローマの)小麦法の特徴が家長が炎天下でもえんえんと列にならばないと小麦が買えなかったというのがあると塩野さんが書いています。
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福祉を受けることは、苦痛と恥辱であるとするというのが、ローマ以来の伝統のようで...。生活保護のところまで来たことで言えば、「負の所得税」という所得補填とか、「限界控除付き消費税」などの制度がよいのではと私は考えています。
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(2)企業の失敗
確かに、事業で失敗したら再起はかなり難しいと思います、日本では。私のspecialiteの分野である建築、不動産の話しでいうと、しかし、日本の方が融資がつきやすいと思います。間接金融は確実に日本の方が審査機能もあるし、門戸を開いているように私には思えます。逆に、地銀あるいは信金にあたる金融機能が弱いからエンジェルとか、ファンドとかの活躍の場がアメリカにはあるのではないでしょうか?ただし、保守的な業界ですので、ITとか、これまでなかった分野に対する融資はかなり厳しいのかもしれません。この辺も日米の差がでますよね。
いや、問題は失敗した時でした。たしかにBIの制度があれば、救われやすいと思います。ただし、田舎にいると事業で失敗するにしても失敗の仕方というのがあるというのが良くわかります。長い間続いているご家族には栄枯盛衰がつきものです。しかし、そういうときでも道義に外れない倒れ方をすれば、その代でなくとも、その次の代くらいで再起する例があります。ちょっとオーバーだと言われるかもしれませんが、経営者が救われすぎるとモラルハザードを問われることになるんじゃないかなぁと。
(3)地方と東京の問題です。
ここが私も予測できません。ただ、ローマにしろ、世界中の都市と地方にしろ、ほっとくと首都、首都圏に人口が集中してしまうというのは、確実なトレンドです。記事いろいろ探したのですが、極東ブログのしか特定できませんでした。
私も確信があるわけではないのですが、ここでどこにいてもBIが整備されているとなると、もう一段首都圏への人口集中が進むのではないかと。
ああ、それに手塚治虫の火の鳥に出てくる「ヤマトシティー」のイメージが私に色濃く印象付けられているのかもしれません。遠未来で、高福祉が行き届き、人が働かなくてよくなると、首都にのみ人が住み、他の国土は荒れるに任せられるという。
(4)絆の問題昨日、Twitterで盛り上がっていたのは、確実に結婚生活を維持する努力をしなくなるだろうということです。結婚していても、がまんにがまんを重ねている夫and/or妻というのは多いものです。また深刻な場合が多々見られます。それでも、経済的に自立できないからという理由で結婚という生活にとどまっているケースでは、BIが導入されたとたんに離婚するでしょう。
もっとも長寿社会では、20年に一度くらいはパートナーを見直すべきなのかもしれないという気がしてきてはいます、はい。
会社についてもほぼ同様ではないでしょうか?がまんをしてでも、会社に残るというインセンティブは消滅するのではないでしょうか?