HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

フラットにつながるTwitter

6 degreeのように間接的にではなく、オバマ大統領でも、ダライ・ラマとでも、直接つながることができるのがTwitterの人気の秘密だ。この感覚はネットでしか味わえないものであり、リアルの世界での対応物がない。これまで手紙がメール、電話がチャット、本がウェブ、ロジスティックスがリンクと、ほとんどのウェブの機能はリアルに対応物があったように思う。この短い言葉で、直接つながれる感覚がTwitterTwitterたるゆえんだ。

世界がフラットになるということは、世界がひとつになって平和になるということにつながるわけで、まことに結構だ。それは、Google Earthで世界を連続して見れる感覚に近い。

フラット化する世界 [増補改訂版] (上)

フラット化する世界 [増補改訂版] (上)

しかし、フラットな世界だということは、平等な世界だということを意味しない。この直接つながっているソーシャル・リンクで見たら、follow、followerの数はべき分布するだろう。

このサイトからフレンドの数トップ100のサイトのグラフを作った。


フラットにつながれば、つながるほど、不平等は大きくなる。ここを間違えてはいけない。

不平等がいやなら、世界とつながらない戦略をとるべきだ。つながるなら、世界一をめざすしかない。

その道はいくらドラッカーを信奉する柳井会長ですらしんどいに違いない。

パイドロスに聞いてみれば、「百弱一強」の世界を始めたのは、ソクラテスだと答えるに違いない。


■追記

Google Docsで作りなおしてみた。



■追記2

Twitterで@akofさんからご指摘をいただいた。

@hidekih ブログの「フラットにつながるTwitterhttp://bit.ly/3LYTn9のエントリ見ました。べき乗則論じるなら、両対数グラフにした方がいいと思いますよ。 http://twitpic.com/ncakb

http://twitter.com/akof/status/5248300892

100位だと対数グラフにするとなかなか苦しい。せめて1000位くらいまでのデータをどこかで手に入れられないものか。

すばらしい!

「日本のtwitterユーザについて、フォロワー数と順位を調べたところ、ざっと順位=10 ^ {(-1.2)×log (フォロワー数)+6.5} という関係が成り立つようだ」http://bit.ly/1eNCd http://twitpic.com/d0gsx

http://twitter.com/akof/status/5257641778


■追記3

http://www.ariel-networks.com/blogs/tokuriki/cat39/2004.html

全く同じ資料でプレゼンするのも問題ですし、実は資料を作ったときに力尽きて入れられなかったメッセージがあったので、今回の資料にいくつかスライドを追加してみました。

 追加したのは「現在の日本のツイッターを巡る状況は、2004〜2005年にかけてのブログブーム前の状況に似ているんじゃ無かろうか?」という話です。

日本のツイッターの未来予想図は、2004年のブログブームを振返れば見えてくるかも。 : ワークスタイル・メモ