HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

「風」が合う友

価値観、信念が似たもの同士の関係は、短期間に燃え上がりやすいが、案外さめやすい。薄くはあっても長く付き合い続けられる友とは風が合うものだ。話せば話すだけ、親しさが深まる。

風格、風采、風合い。「風」が着く言葉は外見からの印象を意味する場合が多い。それでも風がつうずるというのか、雰囲気が合うというのか、自分そのままでいられる相手はいる。貴重、稀少ではある。

悲しいことであるが、ひととなりの一旦は立場が作る。砂をふるいにかけるとそれぞれの目に砂利が残るように、立場の違いがしだいに交遊をもふるいにかける。

感動した絵本ではあるが、「あらしの夜に」は私はどうしてもなじめないものを感じ続けている。

オオカミはオオカミと生きるのが幸せなのではないか。ヒツジはヒツジといるのが幸せなように。

友とうなぎを食べながら、そんなことを考えていた。