HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

信頼通貨とべき分布、ロングテール

ももちさん、こんばんは、

たしかに「信頼通貨」であってもべき分布することになるのだと思います。問題はどこで「境界」をつくるかです。地域通貨でもべき分布するでしょうが、流通する「境界」があるので貯蓄の対象にはならないだろうという部分が大切なのではないでしょうか?さかまたさんの「Happy」でも私が感心したのは、素朴にやまのピークの部分からロングテールに分配する仕組みを最初から組み込もうとしていらっしゃるところです。

前にエクセルとかで実感したのですが、周辺への交換と、ピークとロングテールの「再分配」でひとつの定常的な形ができました。

それでも動的な定常状態なので、常にゆれつづける運動をしているようでした。

シミュレーションはともかくネットのブログのやりとりを「信頼通貨」だととらえたらどうよ、という視点で前にブログを書きました。

普通のお金に比べて、「あなたを見ていますよ、認知していますよ」というストロークを相手に送るのは、そのストロークでファイトがわくという「報酬効果」はともかく、直接人にあげられるものではないわけです。したがって、欲得というか、貯蓄しようという衝動からはすこしフリーでいられるようなやりとりができるのかなと思っていました。

...この前の秋葉原の無差別殺人が起こるまでは。

ネットの上の認知と相手への信頼の「信頼通貨」も限界があります。それはそこに投入される人の時間です。相手を認識して、主張に共鳴して、コメントを書いたり、スターをつけたりするにも、「時間」というコストはかかっています。ブログを書いたり、ネットで発言する人が、それらを読んで反応する人たちよりもすくないとか、均衡していればバランスするのですが、べき乗則な力学はここでも働くので、ごく少数のブログなどにストローク=コメント、ブックマークが集中し、ロングテールな人たちには、「なんだよ、リアルでけでなく、ここでも俺はシカトされちゃうのかよ」となっちゃうわけですね。これは実はいかんともしがたいと。

私の中ではこの問題はひとつも片付いていないです、正直。ただ言えるのは、ゆるやかなインフレーションを起こして、お金を持っていっても価値が減っていく、関心を人にしめさなくとも自分の持っている時間は減っていく、地球の資源は有限だし人の時間も無限ではない、と、これまで無限の成長を前提としていた思考を逆転する必要があるのだと私は思っています。エコロジーなんてのがはやるのは、理論的ではなくとも、みんな「ああ、限界ってあるんだな」って気づいているから環境を守ろうなんって話になっているのではないでしょうか。

また、今回の虚のお金の部分ではじまっちゃった感じがしますが、この転換点ではとんでもないことが起こりうるのだと思っています。爆発的縮約です。私は勝手にハコモノ2.0と呼んでいます。