HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

200X年、米軍日本再占領

不思議な夢を見た。

200X年、世界的な金融危機を、歴史的な与野党の翼賛救国統一内閣により日本は乗り切っていた。

財務省日本銀行の歴史的な和解をし、政策目標をシステム的に統一できたことで、将来に向けてゆるやかなインフレが起こるという国民の納得が得られた。将来に向けて貨幣の価値が下がるという先進国では当たり前のことがようやく当たり前のこととして受け入れられたため、内需も拡大し、賃金も上昇し、おだやかな成長路線に入ることができた。

国家財政においても1ドル40円にまであがった為替レートを利用して、ゼロクーポンの長期国債を発行した。日本の国債が信頼できる数少ない通貨である円建ての資産として海外投資家から人気を呼び、国債の転換が進んだ。ゼロクーポンであるために、毎年の国家予算における利払いが減少したため、経済対策に財政の多くを振り向けられたのも、繁栄を後押しした。

なにせ対外的には日本人の資産は半年あまりで3倍近くになったのだから、円建てで会社でも天然資源でもおもいのままに買うことができる。とうとう北米では飛行機製造会社も、自動車製造会社も、医療電子機器会社も、日本の資本系列に入っていない会社はなくなってしまった。

金融危機の中、発展途上国は次々と通貨危機を迎えたが、日本型の信頼を重んじる伝統的な経済体制を受け入れることを条件に、円建ての借款を行い、円ベースでの通貨圏を拡大することに成功した。こうした政策転換は技術開発にも大きな呼び水となり放射能除去装置をはじめ、宇宙エレベーターなどの開発により、無限のエネルギーが実現化されるのも時間の問題であると確信されていた。

つまりは、政策転換により金融危機転じて今世紀最大のビジネスチャンスをつかむと同時に、日本的な価値観、信頼性が普遍的な人間の原理であることが世界的に受け入れられたのだ。

人々がようやく落ち着きを取り戻し、これからの繁栄の入り口にはいったある日、国家議事堂上空を星条旗をつけた戦闘機集団が飛んだ。首都につきつけられた必殺の剣であった横田空域が初めてその価値を世界に見せつけたのだ。

同時に米国製の武器や情報システムに組み込まれた木馬型ウィルスが発現し、自衛隊のすべての指揮命令系統が米軍によってジャックされた。抵抗らしい抵抗もなく、日本は米軍に占領され、国会は停止させられ、すべての政党、すべての閣僚が退陣をよぎなくされ、国民主権が停止された。米国からは「日本による重大な日米安全保障条約違反が発覚したため、事前にこの陰謀をくじくためにやむなく日本を占領した」と簡単なアナウンスがあっただけだ。

こうして、すべての資産と技術と人材は米国に取り上げられた。日本人の居住の自由、職業選択の自由は停止され、役に立つと見込まれた人材は米国本国に強制移住させられた。分割統治をおこなうために、各県別に米国人の行政官が送り込まれた。テレビ、ラジオの利用の禁止はもとより、ネットの使用さえ制限が加えられた。日本円の資産を原資に米国内では不良債権の買い取りと、円建ての補償の見返りに各銀行には米国一般人の「徳政令」が行われた。

日本はどれだけ経済的に繁栄しても、力をもたないがために米国のためだけに使われる運命であると日本人全員が二級市民と呼ばれる実質奴隷制を甘んじて受け入れた。一旦は日本的価値の普遍性を受け入れた世界の国々も、最終的な平和に貢献してこなかった日本という国と日本人を助ける手はさしのべることはなかった。

日本が米国の五十一番目の州になったと米国政府アナウンスされ、国連で承認されたのは、それからまもなくのことであった。ここに現存する唯一の千年王国であった日本は消滅したのだった。

たまらなくペシミスティックな気分にひたれた。

ま、経済オンチ、政治オンチな私の妄想にすぎないけどね。

■あ、けっこうまじかも

■ついでといってはなんですが...

しかし、最も驚きなのが、その建設コストである。たったの100億ドル、1兆円である。本州と四国を結ぶ橋一本分で出来てしまうのだ。

404 Blog Not Found:ロケットは歴史の遺物となるか - 書評 - 宇宙旅行はエレベーターで

■なるほど

コインの裏表かな?

だからこそ、いまやるべきことがあるのになにもできていない。あるいは、このレガシーを受け取る我々(あ、俺はもうはずれかな?)にそれだけの気概があるかどうかということだ。