HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

先日ニュージーランドのマオリの方が拙宅にこられた

草の根交流というか、お互いに歌や踊り神話というか昔話を語り合った。実に楽しかった。

改めて、つくづく自分は南方系なのだと実感した。

ポリネシアン・ショーに不覚にも感動してしまった。炭鉱節からフラに移っていくとき、なにか自分の中で熱くなるものがあった。

ハワイアンズ - HPO:機密日誌

ほんとうは携帯で撮ったマオリの方の歌と踊りのビデオをアップしたくてうずうずしているのだが、あまりにプライベートが移っているのであきらめた。

ごく普通に手踊りというか、女性の踊りを踊ってくださっただけなのだが常磐ハワインアンズで見たときと同じ種類の感動が私を包んだ。

この日、車で移動したときに古事記を英語と日本語で語りなおした「国生み」をかけた。

すると、彼女が言うには「この話がよくわかる」というのだ。マオリの世界観にもすべてのものにひとつひとつ神がいて、名前がある。ニュージーランドマオリ語の国名である「アオテアロア」は「白い雲がたなびく土地」という意味なのだそうだが、「葦原の瑞穂の国」、「稲穂たなびく瑞穂の国」と歌われた日本の国名と結びつけてるのはあまりに早合点かもしれないが、なにか根で通じるものを感じる。

神話では、伝説的な航海者クペが「ハワイキ」から来航し、再びハワイキに戻って人々にアオテアロアの存在を教えたとされている(この「ハワイキ」はハワイの語源ともなっている、ポリネシア各地の土俗信仰に共通の「とこしえの地」を指す)。

マオリ - Wikipedia

これも広く言われる話なのだが、海幸彦、山幸彦の話や、竜宮城のように海の向こうにとこしえの国があるという話もポリネシアから日本まで広く伝わる話なのだそうだ。支配層ではない普通の庶民の根っこが南方系であり、私はその末裔なのではないかという気になっている。

古事記の中にもワタツミの神が何度も出てくる。つい先日これもご縁だと思うのだが、仕事の打ち合わせでお会いした方が突然鞄の中から、古事記の神々の系譜と主なエピソードをまとめて表を取り出してくださった。私がひとことも日本の歴史の話も、マオリの話もしていないのにだ。これも公表したいくらい素晴らしいのだが、著作権などなどの問題があるので載せない。数々の神々と各地の神社とを関連付けていることだけでも画期的な表だと私は思っている。この表を見ていても、海にまつわる神話が多いことを感じる。

古事記を再読しようと思っている。

古事記 (学研M文庫)

古事記 (学研M文庫)

ニュージーランドから来たマオリの方々がいまは実はバイリンガル政策を取っているのだと教えていただいた。wikipediaにも明確には書いていないのだが、国の名前も英語とマオリ語であるばかりでなく、国家も両方の言葉で存在し、英国王の名代である総督のほかにマオリの王も存在し、尊敬を受けているのだという。

いやぁ、実に有意義な交流であった。